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ヒューマニエンス:山中伸弥スペシャル!iPS細胞ってどう役に立つの?

2021/10/09
 
iPS細胞作製手順
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2021/10/7、山中先生の話を聞けるチャンス、ぜひ見なきゃ、と思いました。
推しメンは「サイラのシンヤ」って笑えました。NHKなのに。

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京都大学iPS細胞研究所(CiRA:サイラ)

2010年開所以来、iPS細胞を医療に応用するべく研究に取り組んだきた組織。2020年4月には研究財団も設立、再生医療用iPS細胞ストックとともに、費用と職員も一部移管した。

iPS細胞 ( induced pluripotent stem cell )とは?

人口多能性幹細胞 。万能細胞とも呼ばれる。ヒトの皮膚や血液などの体細胞に、ごく少数の因子を導入、それを培養することによりいろいろな組織、臓器の細胞に分化する能力を持つ。またほぼ無限に増殖する能力を併せ持つ。
世界で一番先にiPS細胞の樹立に成功した京都大学の山中教授が名付けた。

リプログラミング

体細胞が多能性幹細胞に変わること。山中教授のグループが見出したわずかな因子でリプログラミングを起こさせる技術は、再現性が高い上に容易であり、幹細胞研究において大いなる一歩といえる。
山中教授のグループでは6~81歳までの日本人の患者さんの皮膚から作製に成功している。

ES細胞とどう違う?

ES細胞はヒトであれば受精後5~7日目の胚盤胞から細胞を取り出し、それを培養することによって作製される。
ヒトの受精卵を使うことは倫理的問題の観点からまだ認められにくい。
一方iPS細胞は皮膚や血液など、採取しやすい体細胞を使って作ることができる。患者さんの体に大きな負荷を与えずに済む。
またES細胞と違い、iPS細胞は患者さん自身の細胞から作製することができるので、分化した組織や臓器の細胞を移植した場合でも拒絶反応が起こりにくい。何といっても元は自分の細胞なのであるから。

細胞を初期化して必要な細胞や臓器に分化させる。実現すればドナーや免疫抑制剤(一生服用する)が不要となるうえ、拒絶反応が起こらず多くの疾患に応用できる。

その仕組み

ふつう細胞は受精卵→分裂→皮膚や白血球などと分化していく一方通行である。しかしiPS細胞はヒトの細胞(多くは取りやすい皮膚)に4つの遺伝子を加え、万能細胞にし、18日くらいで狙う細胞(たとえば心筋細胞)にすることができる。

どこまで進んでいる?

臓器というのは立体的で、またいろいろな役割を担うため、まだヒトの臓器を作って問題なく機能させるまでには至っていない。病気や怪我で欠損した臓器をiPS細胞で作り臓器移植することができれば、大いなる福音となるであろう。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療

ALSとはある日突然に筋肉が衰えていく病気。難病指定されている進行性の神経疾患。日本では約10,000人。
高齢で男性にやや多い。この病気を起こす遺伝子は30ほど解明されているが、残念ながらマウスには再現ができない。つまりマウスを使っての薬の発見などができないということである。

そこで患者さんから血液を採り、T細胞のみを抽出、iPS細胞を入れて神経細胞とすると短期間でその遺伝子を消滅させることができた。ロピニロール塩酸塩というパーキンソン病の薬で進行を7カ月遅らせることができた。
iPS細胞は早く増殖させられるため、他の病気の承認薬を手当たり次第に細胞に振りかけ、どれが効果的かを調べることができるようになったのだ。

シンシナティ小児病院

武部先生が前腸と中腸の細胞からiPS細胞で培養、肝臓・胆嚢・膵臓の細胞にする研究をしている。細胞が自律的に隣り合う3臓器になったのだ。

脳オルガノイド(Organoid)

オルガノイドとは試験管の中で幹細胞から作るミニチュアの臓器である。
3万年前のネアンデルタール人の遺伝子を取り出すことができるまでになっている。
その遺伝子に脳オルガノイドという初期段階の細胞を入れ、刺激を与えるとホモ・サピエンスと比較ができる。
ホモ・サピエンスとネアンデルタール人はひととき同時に存在したが、彼らが3万年前に絶滅した理由はホモ・サピエンスより神経興奮時の反応が弱い、つまり変化に対する対応力やコミュニケーション能力が若干低いからと推定された。彼らと我らの遺伝子の違いは61個しかないのに。

理研

ガンに対する免疫療法への応用を研究している。第4のリンパ球と呼ばれる、ヒトの細胞内にごくわずかあるNKT(ナチュラルキラーT)細胞を活性化することでガンを縮小させる。NKT細胞は主に肝臓に存在するものの数は少なく、培養もできない。iPS細胞を使うと、ガンでない健康なヒトから細胞を採り、iPS細胞で増やしてからそれを再度患者さんの体内に戻すことができる。ガンが小さくなれば外科的に切除する範囲が少なくて済むし、もし消滅すれば治癒ということになる。早い実用化を待つばかりである。

DNAなどに興味がある方は→ DNA:PCR法、HLA、遺伝子、ゲノム、染色体などについてざっくりご説明。

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