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ゲンキの時間:よく聞く糖尿病、その原因、治療、予防はどうする?

2021/09/19
 
内臓の挿絵
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ご存じみなさまお馴染みの糖尿病。しかしこれほど怖い病気もありません。遺伝の方はともかく、生活習慣で招いてしまわないよう、またなってしまった方もこれからどう改善していくのか、考えてみましょう。
病気に放置プレイは厳禁です!

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「俺糖尿なんだよね~」と言いつつブランデーをがぶがぶ飲んでいる知人がいました。
で、その後、どうなったかといえば・・・別の知人から入院したよ、と聞きました。
ほどなくして、壊疽で足を切断、会社を乗っ取られ、まもなく死亡と・・・。
そのヒトだけのことと思われるかも知れませんが、いつか私やあなたがそうならないとは言い切れません。
たとえば、好きなだけ食べ、浴びるほど飲んで、夜更かしして、毎日3箱も吸って、健康でいられるでしょうか?
それで元気なヒトもいる・・・それは運がいいだけです。来年も無事でいられるでしょうか?

糖尿病とは

学会基準では空腹時血糖値が126㎎/㎗以上、2時間血糖値が200㎎/㎗以上が糖尿病と規定している。
過去1~2カ月の平均血糖値を反映するHbA1cを測定するか、ブドウ糖負荷試験を受けるのが望ましい。
高血糖により全身の血管が老化する病気。血管障害により、網膜症腎症壊疽などになる。


皮膚の抵抗力も落ちて感染症に罹りやすくなる。水虫、魚の目、胼胝(べんち:たこのこと)から潰瘍や壊疽が起こりやすい。太っているほどハイリスク。
スルフォニル尿素剤などが投与されるが、軽い糖尿病ならカロリー・セーブだけで充分
また他の疾患患者と比べて発ガンリスクが4倍も高い。更に喫煙によりインスリンの吸収が阻害される。

罹病率は標準体重+10%だと1.5倍、20%だと3.2倍、25%だと8.3倍と、肥満者ほどハイリスクになる。
しかし痩せているから糖尿病にならない、とも限らないのが難しいところ。

痛くないので初めは気づかないことが多いが、放置しておくと細い血管が障害を受け(網膜の血管→失明、腎血管→透析)、そのうちに太い血管も障害される(心筋梗塞、脳血管障害など)。
身内に患者がいるヒトはぜひブドウ糖負荷試験(OGTT)を受けてほしい。
3時間ほどかかる。3割負担で4,000円ほど。しかし、あなたの体や命と比べたら安いものでは?

持続血糖モニターというものを使うと、丸1日の血糖値を計測できるため、どんな食事だとぐっと上がってしまうのかなどがわかり、生活の改善がしやすい。

I型糖尿病

膵臓のβ細胞が壊れてしまい、インスリンをまったく分泌できなくなる自己免疫疾患。全体の3~5%と少数だが、20歳以下の若年層が罹りやすく、10歳以下の患者では100%がI型。
ある日突然発症、急激に進行する。治療はインスリン注射が不可欠。血糖降下剤は効果がない。
生活習慣改善も意味がない。膵臓の移植手術を受けられれば完治する可能性がある。
が、日本では望み薄。移植の件数が少なすぎる!
動脈硬化が進みⅡ型とリスクは一緒。

II型糖尿病

糖尿病の95%を占める。全世界人工の5.6%も罹っている。また各国の医療財政を圧迫している。
空腹時血糖を測るが正常なことが多く、病気の見逃しが多い。それは当然である。
前日の夕食から翌日の朝食まで抜くのは日常とかけ離れた状態で、あまり意味をなさない。
血糖値も中性脂肪値も実は高いことを見逃すおそれがある。睡眠不足もインスリンの作用を低下させる。

Ⅲ型糖尿病

俗に脳の糖尿病、いわゆるアルツハイマー病のことを指す。脳内で起きる糖のエネルギーの代謝異常。
初期には血糖値低下が見られ、長期的に脳内の糖が不足する。糖の欠乏により異常タンパクが蓄積、認知・記憶障害が起こる。
ヒトの脳はブドウ糖によってしか働かないが、何事も過ぎたるは及ばざるが如し、である。

空腹時血糖値

110未満が正常値だが、一日の間で上下する。特に食後はぐっと上がる。食事の内容や量によってはもの凄く上がる(血糖値スパイク)。

インスリン

血糖を低下させる唯一のタンパク質。内蔵に作用して糖、タンパク、脂肪、核酸の代謝を調節して合成、分解を行う。
アジア人では元々インスリンの分泌量が少ないヒトが多い。
また内臓脂肪が増えるほどインスリンが聞きにくい体になる。

セカンドミール効果

前の食事が次の食事に影響を及ぼす。朝食を抜くことは昼の食べ過ぎ、血糖値スパイクに繋がる。

HbA1c(エーワンシーエーワンシー)

正常値は4.3~5.8%。6.5超えると糖尿病と診断される。

ヘモグロビンAはイオン交換樹脂によりHb A1a、Hb A1a2、Hb A1b、Hb A1cに分類される。
いずれも同じ一次構造を持つが、β鎖のN末端アミノ基が糖またはその誘導体と結合しているアマドリ化合物
アマドリ化合物はタンパクの寿命の間、血中に存在する。HbA1は赤血球の寿命から過去1~2カ月間の平均血糖値を反映する。

膵臓

消化吸収、血糖値の調整に関与する臓器。長さ15㎝、黄灰色で胃の後ろにある。
トリプシン、ジアスターゼ、ステアプシンなどの分解酵素を含む膵液を分泌する。
消化に関係する。重炭酸塩も分泌し、食物と混ざった胃酸を中和する。

ランゲルハンス島(islets of Langerhans)

1869年ドイツの医学生パウル・ランゲルハンスにより発見された(どれだけ優秀なの?)。
膵腺組織の間にあり、ホルモンを分泌する20万~180万個ある細胞集団。
α細胞は20%、β細胞は70%、δ細胞は10%。

  • α細胞:グルカゴン(血糖値を上昇させる)が分泌される。糖尿病薬のインクレチン関連薬はこれを抑える。
  • β細胞:インスリン(血糖値を下げる)が分泌される。Ⅰ型糖尿病ではこれが破壊されインスリンが欠乏するためインスリンの自己注射が欠かせない。Ⅰ型は糖尿病の5%以下。アメリカのオバマ大統領にラテン系初の最高裁判事に登用されたソトメイヤー女史、イギリスのメイ元首相もⅠ型ながら活躍している。
  • δ細胞:ソマトスタチンが分泌される。

ハイブリドーマ

β細胞とミエローマ(骨髄腫)の融合細胞。

GLP-1

グルカゴン様ペプチド。β細胞のインスリン分泌を促す。早食いするヒトは分泌が追いつかず満腹感が感じられにくい。ゆえについ食べ過ぎてしまう。

インクレチン

生体内で消化管からの栄養物の吸収に反応して腸管から分泌され、インスリン分泌を刺激する消化管ホルモン
膵外分泌を刺激するセクレチンに対し、膵内分泌を刺激するという意味で名づけられた。
胃抑制ペプチド(GIP)とグルカゴン様ペプチド1(GLP-1)が代表的。絶食時にはインスリン分泌を刺激せず、食後血糖上昇時に分泌が促進される。
作用機序はβ細胞の受容体に結合し、cAMPの上昇によるプロテインキナーゼA(PKA)の活性化によるとされている。

原因

遺伝的体質と生活習慣により罹る。

今やれること

清涼飲料水、菓子パンなど、糖分の多いものを減らす。最初にタンパク質を摂ればインクレチンがインスリンの分泌を促す。また野菜などの食物線維を摂り、血糖値が上がりにくくする。
運動で内臓脂肪を減らす。スクワットなどで特に大腿四頭筋などの大きな筋肉を鍛えると効果が高い。

毛細血管

直径5~10μ。直径7μの赤血球はそのままでは通れないため細長く変形して通り抜ける。
しかし酸化や糖化が進んだ血管では柔軟性が落ちているため、すんなり通れず、詰まったり血流が悪くなったりする。ヒトの血管はほとんどが毛細血管で、隈無く分布し、そこから全身の細胞は酸素や栄養成分を受け取っている。
詰まればそこから先は細胞の「死」のみ。血管は外から見えないから詰まっても自覚できない。それが怖い。

怖~い「し・め・じ」、侮るなかれ!

  • し・神経障害:手足の痺れや痛み、あるいは感覚が鈍くなって気づかぬうちに皮膚病変から壊疽まで進むこともある。
  • め・網膜症:これで視力を失うのは3,000人/年もいる!50~60歳代の失明原因のトップ
    網膜の血管壁のタンパク質が糖化し、細い血管は硬く脆くなり簡単に破れる。眼底検査すると血管から染み出たタンパク質や脂肪が白いシミになって見える。この状態でも本人に自覚はない。このとき気づけば血糖コントロールのみで自然と元に戻る。網膜は紫外線などの活性酸素の影響をかなり受ける部位。網膜症は定期検査を受けていないと失明寸前まで自覚症状がない。仕事を失い家族や周りにも負担をかけることになる。私は年に一度は眼科に行くようにしている。
  • じ・腎障害:腎臓は毛細血管の塊である糸球体と尿細管が血液を濾過し、老廃物と余分な水分を尿として排出している。高血糖が続くと濾過する働きが悪くなり老廃物が体内に溜まり腎不全となる。
    放置すると尿毒症、心臓や脳、消化器が機能しなくなり心停止や昏睡、死に至る。ある程度進んでしまうと腎臓機能は元に戻らない。人工透析しかなくなる。週3回、毎回4時間ダイアライザーで血液を濾過しなければ命を繋げない。時間的損失はかなり大きい。勤め人ならおそらく仕事も続けにくくなるだろう。年に500万円くらいかかるが、それのほとんどが健康保険や高額療養費で賄われる。
    2017年末の時点で患者数は33万人強と台湾、日本が突出して多い。そしてその費用は1兆6,000億円である!

ご出演の先生

大阪近辺の方でないとクリニックに行くのは難しいでしょうが、ホームページに食事や運動のことなど、まとめて掲載してくださっていますので、読んでみてはいかがでしょうか。
何たってただ!ですから。ありがたや、ありがたや。
澤木先生のホームページはこちら→ https://www.osaka-tounyoubyou.jp/

糖尿病性白内障

ソルビトール回路の活性化(グルコース濃度が高くなると活性化する)が原因。
アルドースリダクターゼという酵素をブロックする代謝阻害剤を用いる。
カタリンという点眼剤にこの作用が見られる。

糖尿病ケトアシドーシス

高度のインスリン不足により高血糖状態となり、グルコースの代わりにトリグリセリドが分解されケトン体が大量にできる。ケトン体は酸性を示すため代謝性アシドーシスを来す。
錯乱、傾眠、口渇、多尿、嘔吐、倦怠感、激しい腹痛などが見られる。
重度の場合は昏睡状態となり、糖尿病性ケトン昏睡と呼ばれる。

糖尿病で壊疽

3,000人/年が手足や指切断に至っている。糖尿病による神経障害のため。血流障害感覚鈍麻が重なる。
事故による外傷を除けば糖尿病が足切断の原因第1位
手足の血管が糖化により細くなり、血行障害、動脈硬化となる。そこに小さな傷や水虫などができると細菌感染、化膿し始める。
しかし神経鈍麻で気づかず放置、潰瘍となって皮下組織からその奥、骨まで腐らせていく。
健康なら感染しても血管を通じて免疫細胞が集まり殺菌、栄養が運ばれて修復されるが、神経障害だとうまくいかないのだ。
壊疽は進行すると切断して他に広がらないようする他ない。放置すれば敗血症で死ぬだけ。
また切断した人の6割は5年以内に死亡している。

リーキーベッセル

血管からタンパク質や血漿がリーク(漏出)すること。糖尿病の主徴のひとつ。
糖尿病性網膜症、腎症のいずれも血管からアルブミンなどのタンパク質や血漿が染み出ることが原因。
フルクトースにはこのリークを抑える作用がある。

血糖値スパイク

おやつを適量摂る。200キロカロリーを目安とする。アーモンドなら20粒、チーズひとかけ、無糖ヨーグルト1カップなど。3回の食事では糖質だけの麺類や丼物などを早食いせず、タンパク質や野菜をゆっくり摂る。
血糖値の乱高下(血糖値スパイク)が大きいほど太りやすい。わかってはいるのだが・・・。

治療法

基本は運動療法、食事療法であるが、それでも血糖コントロールがうまくいかない場合は薬物療法となる。
しかし極端なカロリー制限は基礎代謝の低下を招き、体重是正には結びつかない。

経口血糖降下薬、GLP1受容体作働注射薬、インスリンなどからそのヒトに合ったものが選ばれる。

そもそもならないようにするには?

有酸素運動レジスタンス運動がある。150分/週を目安にするとよい。
座り仕事のヒトは特に注意が必要。日本人は世界でも座位時間が長いそうで、座りっぱなしは喫煙と同じくらい病気のリスクがあるらしい。

リポリシス

低血糖になるとストレス反応で体内に蓄積した脂肪が分解され糖に変換されるが、真っ先に放出されるのはPUFA(多価不飽和脂肪酸)。「不飽和」なので酸化、劣化しやすい。糖の代謝をブロックして高血糖にしてしまう。

医学用語についてはこちら→ 医学用語:コロナに限らず、情報を理解するには多少の知識が必要です。

腎臓病についてはこちら→ 腎臓病:透析しなくて済むように、もっと食事に気をつけよう!

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