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下肢静脈瘤:原因、症状、検査、治療、手術の料金、予防について

2021/09/05
 
下肢を挙げよう!
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「脛に傷持つ」、「弁慶の泣き所」という表現がありますが、普段気にもしないすねに血管がぼこぼこ浮き出てくると、そりゃ気になります。海外のホテルのプールで見た老婦人のすねの隆起を思い出し、ああはなりたくないと思いました。顔のしみや皺は致し方ないとしても、足の血管ぼこぼこはいただけません。
仲の良さそうな老夫婦 (多分) らしきおふたりで、夫が妻の手を握ってプールにそっと入っていたのが、日本ではまず見ない光景だな~と羨ましくもありましたが。

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原因

足から上半身に向かう静脈内の血液の逆流を防止する静脈弁が必要以上に開いたり、弁が壊れたりして、血液が逆流することにより、足の静脈の血管内に血液が徐々に溜まり、静脈の血管がコブ状に膨らんでしまう病気。
表在静脈は支持組織が脆弱なため、このような状態が続くと静脈瘤を形成する。医師でなくても見ればわかる。

肥満者、妊婦、仕事による長時間の立位などが誘因となって発症する場合が多いが、先天奇形や深部静脈血栓症による場合もある。
下腿潰瘍の80%は静脈性のうっ滞が原因で、特に中年以降の女性に多い。

症状

まずは見た目、美容上の問題である。また人によってはだるさ、鈍痛、夜間のこむら返りなどが起きることもある。色素沈着、皮膚潰瘍が見られる場合もある。
残念ながら自然治癒はしないため、手遅れにならないうちに処置してもらおう。
潰瘍なんかできてしまったら手術も大変になるし、審美的にも好ましくないので。

診断

肉眼的に表在静脈に明確な静脈瘤が形成されていれば、他疾患との鑑別が必要となることは少ない。
下肢超音波検査で確定診断される。人体に無害で痛みもない。ジェルをこってり塗られて結構楽しかった。
ドクターと一緒に画像を見られる。自分の血管の血流を見るなんて滅多にない経験である。

治療方法

こぶの範囲、程度、自覚症状や皮膚症状の有無、患者の希望などに応じ、圧迫療法、手術療法、硬化療法、レーザーなどが単独もしくは組み合わせて選択される。

  • 圧迫療法
    軽症ならば弾性ストッキング弾性包帯を着用して圧迫し、静脈還流を促進する。
    下腿の周径を測定してサイズを決定し、症状や着用の困難度により適当な圧のストッキングを選択する。
    皮膚潰瘍がある場合は圧迫により痛みが生じるので、弾性包帯のほうが適当である。
  • 手術療法
    こぶの位置や分布などにより、静脈抜去術 (ストリッピング) 、高位結紮術、不全交通枝の結紮切離などの術式がある。ストリッピングはワイヤーを挿入してヘッドにより引き抜く方法が一般的であったが、静脈を内翻させて抜去する方法が、周囲組織の損傷や神経損傷も少ないとして近年増加している。

より詳しくは日本静脈学会へ→ https://js-phlebology.jp/

  • 硬化療法
    2006年にポリドカノールが下肢静脈瘤硬化薬として薬価収載された。主成分であるポリドカノールは界面活性作用を有し、細胞膜を傷害することで血管内皮細胞を傷害、内皮皮下組織の露出を起こし、圧迫により過剰な血栓形成を抑制しながら傷害された血管を線維化する。そして静脈瘤を退縮させる。まあ10分くらいで終わる。
    濃度は静脈瘤の直径により選択する。直径8mmを超えるものには有効性および安全性が確認されていない。
    片足3割負担で5,000円前後である。もちろん要確認。
  • 血管内レーザー治療
    静脈内に光ファイバーを挿入、980nmの半導体レーザーを照射して静脈を閉塞させる。2011年1月より保険適用が認められたが、行える施設は限られている。1時間以内の手術で日帰りできる。3割負担で片足30,000~50,000円程度か。要確認。
  • 皮膚症状に対する治療
    静脈瘤に伴い、うっ滞性皮膚炎を生じている場合には、静脈瘤に対する治療と並行してベリーストロングクラスのステロイド剤を外用する。
    皮膚潰瘍を生じている場合、デブリードマン (壊死組織の除去) を行いながら、各種皮膚潰瘍治療薬の外用、創傷被覆材 (ドレッシング剤) による被覆を行う。
    創の状態によっては植皮術も検討されるが、治療でうっ滞が解消されている状況でなければ生着は難しく、いったん生着しても再潰瘍化することが多い。

    特に皮膚潰瘍を長期に有している患者では、それまでに用いられてきた種々の外用剤に対して接触感作を生じていることがあり、外用剤による接触皮膚炎により病像が修飾されていることがある。
    必要に応じパッチテストを行い、接触感作された外用剤を使用しないようにする必要がある。
    接触感作を防ぐため、効果が認められない外用剤を漫然と長期使用しないようにするべきである。

予防

まずは長時間の歩行なしの立位や坐位を避けることである。寝る前に下肢を挙上する、起床後は直ちに弾性ストッキングや弾性包帯を装着する、肥満がある場合には減量の努力をするなど、日々の生活の中で静脈の還流を促進させよう。わたくしも毎日やっている。いわゆるゴキブリ体操。寝たまま手足を上に挙げてぶらぶらさせるのである。
弾性ストッキングはお高いし、きついし、履くのにえらい時間を要するが、術後1週間程度は装着が必要である。

皮膚の美しさに興味のある方はこちらも→ 皮膚:アトピー、汗、ヒスタミン、セロリ皮膚炎、痒みの表現(英語)

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