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子どもやペットが誤飲した!:そうなる前にできる注意はしておこう。

2021/09/05
 
安心している家猫
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赤ちゃんとペット、何でも口に入れる。
何でも口に入れてしまう!

家の中は安全!ではないのが現実。悪意はなくとも、つい放置したものをこどもやペットは飲み込んでしまいます。親として、飼い主として、不注意でいることの怖さを知ってください。安全のため、致死量は割愛しています。

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目を離すとこうなる

喉や食道に異物が嵌頓している場合、嘔吐や嚥下障害、経口摂取不良などの消化器症状を呈することが多い。また、流涎やそれに伴う喘鳴、咽頭異物の気道嵌頓による窒息、誤嚥による肺炎、経口摂取不良に伴う脱水症状が見られることがある。

硬貨

食道内にあり症状があるか、いつ飲み込んだかが不明の場合は、すぐ取り出すのが原則である。
粘膜の状態を確認し、内視鏡で摘出してもらう。飲み込んですぐの場合には、フォーリーカテーテルを異物より肛門側まで挿入、バルーンを膨らませて引き出す方法も取れる。
しかし誤嚥や食道損傷のリスクがあるため、慣れた医師により施行されることが望ましい。

食道にあっても無症状の小さい硬貨で、飲んですぐの場合は、24時間程度経過観察して胃内に落下するのを確認する場合もある。胃まで達していれば、ほとんど1〜2週間以内に自然に排泄される。それ以後も胃内にとどまっている場合は内視鏡的摘出となる。

ボタン電池

食道内にとどまっている場合は、電圧による組織障害や、放電により発生するアルカリにより組織壊死が生じるため、すみやかに摘出する必要がある。内視鏡的摘出が原則。

小さいものは容易に幽門を通過し自然排泄されることもあるため、近年は緊急摘出の適応とせず、X線で位置移動を確認することが多い。

磁石

1個で症状がない場合は自然排泄を待つ。2個以上の磁石か、磁石と接着可能な金属を誤飲した場合で、食道ないし胃内にある場合は、内視鏡的摘出をする。
12時間以上経っているときは、まず小児外科医にコンサルト、胃より肛門側の場合は、まず小児外科医にコンサルトする。無症状であれば、数時間ごとにX線で移動を確認することも可能。

危険物 

先端の鋭利なもの、長い(6cm以上)もの、粘膜侵襲性のあるものなどは、原則、内視鏡的に緊急摘出する。

たばこ

乳児の誤食の中ではタバコが最も多い。行動が活発になるのに判断力が未成熟な生後8カ月頃が一番危険である。
摂取量によってはニコチン中毒の症状を呈することがある。

1本のタバコには15~20mgのニコチンが含まれている。軽症では吐気、嘔吐、腹痛、唾液分泌亢進、下痢、頻脈、頻呼吸などが、重症では興奮、錯乱、顔面蒼白、血圧低下、徐脈などが見られる。
たばこを1本食べてしまうより、ジュースの空き缶に捨てられたのを飲んでしまうことの方がより有害。
水分に溶け出した成分は生で食べるより毒性がぐっと高くなる。子どもがいるのに空き缶を灰皿代わりにするのは親として非常に無責任である。

化粧品

化粧品中毒の中で注意しなくてはならない物質としてエタノールがあげられる。たいていの化粧品にはエタノールが含有されている。その他パーマ液、染色剤、除光液などに含まれるチオグリコール酸、染料、アルカリ溶液も問題となる。

エタノール

化粧水、香水、ヘアリキッド、ヘアトニック、ドライシャンプー、二重まぶた形成剤、除去剤などに含まれる。小児の誤飲では重篤な中毒症状は生じないことが多いが、100%エタノール換算で6mL程度を短時間で服用した場合は危険。

弱い酩酊状態では、顔面の紅潮、注意力の低下を生じ、軽度酩酊状態では、抑制がとれて多弁、陽気になる。中等度酩酊状態では、運動失調、知覚鈍麻、言語不明瞭となり、強度酩酊状態では、意識不明瞭、瞳孔散大、泥酔状態では、昏睡、重篤な低血糖、低体温状態となり、死の危険性が大きくなる。
小児では、低血糖性痙攣に注意。

  • 標準的治療:胃洗浄、輸液療法、ビタミンB群の投与、呼吸循環管理、血糖管理などが必要に応じてなされる。
  • 特殊治療:血液透析でエタノールの除去が可能。

チオグリコール酸

チオグリコール酸とその塩類は、パーマ液第1液や脱毛剤に10%前後含まれている。
チオグリコール酸は、基本的にアルカリ溶剤に溶解しているため、アンモニアや水酸化ナトリウム溶液による症状を合併する。

消化器症状として、口腔・咽頭粘膜の糜爛(びらん)、腹部不快感、悪心などが挙げられる。
動物実験では、著しい低血糖も報告されている。

  • 標準的治療:胃洗浄、血糖管理、対処療法がなされる。
  • 特殊治療:アルカリによる消化管狭窄症に対してステロイドの投与も行われているが推奨はされていない。

臭素酸塩

臭素酸塩は酸化剤で、パーマ液第2液に6~10%前後含まれている。
経口摂取された臭素酸塩は、胃酸と反応し臭素酸になり速やかに吸収される。体内ではほとんど代謝されず酸化剤としての働きで、肝・腎・心などを障害し溶血を惹起しメトヘモグロビン血症✿を生じさせる。臭素酸塩中毒は、重篤な中毒症状をきたすので死亡例もあった。腹痛、悪心、嘔吐、下痢、吐血、下血も生じることがある。

✿メトヘモグロビン血症:チアノーゼが見られる。赤血球が酸素運搬できなくなるため。酸素より二酸化炭素の方が何倍も好きなのだ。還元剤としてビタミンC やメチレンブルーの投与、交換輸血を行う。

  • 標準的治療:胃洗浄、腸洗浄、大量輸液、強制利尿、血液透析、対処療法など。
  • 特殊治療:10%チオ硫酸ナトリウム液10~50mLの静脈注射は、臭素酸イオンを不活化し解毒薬となるといわれているが、効果についての検証はない。

アルカリ溶液

脱毛剤などには水酸化ナトリウムが2~6%、脱色剤や染毛剤にはアンモニアが2~10%含有されている。
洗浄剤などにも高濃度で含有されている。組織腐食作用が強く、経口摂取の場合は消化管穿孔する可能性がある。

酸化染料

永久染毛剤の第1液中には酸化染料としてパラフェニレンジアミン (代表的なアレルギー物質!)が1~24%含まれており、第2液には過酸化水素が酸化剤として含有されている。中毒は主に第1液で生じ、毒性も強く中毒事故も多い。「髪を染める」というのはアトピー体質のヒトにとって、かなりリスキーな冒険といえる。

嘔吐、口腔粘膜腫脹、上腹部痛、上気道閉塞、呼吸困難、チアノーゼ、気管支攣縮、神経血管性浮腫による急性呼吸不全などが見られる。
臓器障害としては肝細胞壊死、急性尿細管壊死、横紋筋融解症、メトヘモグロビン血症も見られる。

  • 標準的治療:胃洗浄、対処療法、メトヘモグロビン血症に対しては、還元剤投与がなされる。
  • 特殊治療:横絞筋融解症、重度の肝機能障害の場合には、血液透析や血液濾過透析を行う。高カリウム血症からの不整脈が原因で死亡する例もある。

石鹸、シャンプー

石鹸は、高級脂肪酸塩で界面活性剤として働き汚れを落とす。石鹸・シャンプーには、界面活性剤として陰イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤が多く使われている。
粘膜刺激作用として、悪心、嘔吐、下痢、上腹部痛が見られる。

標準的治療:対処療法がなされる。

洗剤、洗浄剤、塩素系漂白剤

どこの家庭にもよくある、換気扇・レンジ用洗剤、カビ取り剤、塩素系漂白剤は、水酸化ナトリウムや次亜塩素酸ナトリウムを主成分としたアルカリ性剤。
トイレ用洗剤およびパイプクリーナーには、水酸化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムを主成分としたアルカリ性剤と塩酸やスルファミン酸を主成分とした酸性剤がある。

これらの中毒が疑われる場合、商品の成分の確認と原液を飲んだのか希釈液を飲んだのか、なめた程度なのか、容器から原液を飲んだのか、などを確認することが重要である。

次亜塩素酸ナトリウム

皮膚粘膜の腐食作用、嘔吐、悪心、口腔・咽頭・食道の疼痛と炎症、食道狭窄が見られる。
気道吸引の場合、喉頭浮腫、肺水腫、気道内出血、呼吸不全などを引き起こす。ショック→心停止もありうる。

標準的治療:胃洗浄、対処療法がさなれる。
特殊治療:アルカリによる消化管狭窄症に対してステロイドの投与がなされているが、効果のほどは不明。
1%チオ硫酸ナトリウム液での胃洗浄が、胃内で次亜塩素酸の活性を減少させるといわれているものの、効果についての検証はまだない。

義歯 (入れ歯) 洗浄剤

義歯洗浄剤は200mL程度の水に溶かし入れ歯を洗浄するもので、弱アルカリから強アルカリの水溶液。
成分としては、過ホウ酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過炭酸ナトリウムを25~50%含有する。
強アルカリのものには、リン酸三ナトリウムが含まれている。

体内で過ホウ酸ナトリウムは、過酸化水素、ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウムに分解される。
過酸化水素の酸素刺激作用とホウ酸ナトリウムの細胞毒性と中枢抑制作用が中毒の主体となる。

症状としては嘔吐、悪心、下痢、心窩部痛、吐血、下血、頭痛、不穏、振戦、脱力、痙攣、昏睡、皮膚には融合性紅斑、落屑、循環器にはショック、チアノーゼが見られる。

  • 標準的治療:胃洗浄、重炭酸ナトリウム液による補正、バルビツレートやジアゼパムの投与、気管内挿管、人工呼吸器管理などがなされる。
  • 特殊治療 重症例では血液透析。

文房具

修正液:文字の修正箇所に塗って被覆するもので、主成分は、酸化チタン40~50%、樹脂10%、残りは溶剤である。用途により水性・油性があり、水性のものではエタノール、メタノール、水、油性のものではトルエン、トリクロルエタンなどである。大量に服用すると溶剤の中毒を生じる。

シュウ酸:インク消しや漂白剤、金属磨き剤として利用されている。致死量摂取例では、急速に症状が悪化、数時間での死亡が報告されている。腐食性が強く、カルシウムイオンと結合して低カルシウム血症を引き起こす。

症状は口腔・咽頭・食道・胃の灼熱感、粘膜の白色化、嘔吐、悪心、吐血、下血、手足のしびれ感、脱力、筋の刺激性亢進、テタニー、痙攣など。循環器では不整脈、低血圧、腎症状では血尿、乏尿、無尿が見られる。

  • 標準的治療:胃洗浄はせず、乳酸カルシウムの反復投与と牛乳の服用。:乳酸カルシウム ⇒ を経口反復投与後、牛乳を飲ませる。
  • 特殊治療:グルコン酸カルシウム か塩化カルシウムをゆっくり静脈注射する。臓器不全が生じた場合、血液浄化法が行われる。

スライム

ゼリー状の粘土で水、洗濯糊、硼砂(ホウシャ)の水溶液で作る。硼砂はホウ酸ナトリウムであり、スライムの誤食ではホウ酸ナトリウム中毒を引き起こす。見られる症状は上記の過ホウ酸ナトリウムと同じ。

保冷剤、不凍液

主成分としてはエチレングリコール。エチレングリコールは、無色無臭で粘性のある甘味のある液体。不凍液の種類によっては、90%以上含まれているものがある。一部の製品では、メタノールが含有されているため、注意を要する。

経口摂取されたエチレングリコールは、肝臓で代謝を受けグリコアルデヒドやシュウ酸に変換される。
中毒の際病態の中心をなすのが、これらの代謝産物による代謝性アシドーシスである。

症状としては以下のとおり。

  • 初期:中枢神経抑制症状が主体となる。嘔気、悪心、代謝性アシドーシス、意識障害、痙攣、脳浮腫
  • 中期:頻脈、頻呼吸、うっ血性心不全、ショック
  • 後期:代謝産生物のシュウ酸により、不可逆性の腎不全、乏尿、無尿、急性尿細管壊死、腎不全を発症させる。
  • 標準的治療:胃洗浄、対処療法がさなれる。
  • 特殊治療:拮抗薬としてエタノールを投与。エチレングリコールの肝代謝を抑制する。
  • 代謝性アシドーシスが高度の場合、血液透析を導入。ピリドキシン塩酸塩 やチアミン塩化物塩酸塩の投与がなされる。

乾燥剤、鮮度保持剤

シリカゲル、塩化カルシウム、生石灰(酸化カルシウム)がある。鮮度保持剤の主成分は、エタノールとシリカゲルである。

シリカゲルは、大量摂取してもほとんど症状は出ない。
塩化カルシウムの場合、苦みのある粉末や液体なので大量に誤食することはごく稀である。
生石灰の場合は、酸化カルシウムが体内の水分と反応して熱と水酸化カルシウムを生成するため、熱による作用とアルカリによる腐食作用に対しての治療が必要となる。

関連情報はこちらにも→ ごえん性肺炎:食べ物ばかりでなく、自身の唾液でもなるのです!

より詳しく知りたい方は日本中毒情報センターへ→ https://www.j-poison-ic.jp/general-public/

 

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