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コロナフレイル:外出自粛で感染予防、しか~し筋肉が衰えてしまう!

2021/09/05
 
犬とお散歩
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昨今話題のフレイルとサルコペニアについてざっくりとご説明いたします。

シニアのカップル
いくつになっても元気でさえあれば・ハッピー!

フレイル(frailty:虚弱)

加齢に伴う身体の機能変化や予備能力の低下によって健康維持に脆弱性が増加した状態をいう。
要介護に進みやすい。日常生活機能障害や入院(施設入所含む)、転倒などの健康障害を来しやすく、同時に死亡割合も高くなることが知られている。
フレイルは高齢者医療を考える上では重要な概念といえる。ヒトは足から衰える

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◆病態と診断

フレイルは「虚弱」を表すが、「加齢に伴って不可逆的(元に戻せない)に老い衰えた状態」のようだが、しかるべき介入により再び予備能力や残存機能を戻せるという可逆性(いくらかは戻せる)があるので、フレイルに陥った高齢者でも早期に発見、適切な介入をすれば、生活機能の維持・向上をはかることができる。

フレイルには骨格筋を主とした体そのものの虚弱(フィジカル・フレイル)、心と認知機能の虚弱(メンタル・フレイル)、社会性の虚弱(ソーシャル・フレイル)の3種類の側面がある。

◆診断基準

Friedらが提唱した下記5項目の基準がよく用いられる。3項目以上該当するとフレイルと診断される。

  • 体重減少:減量していないのに年4.5kg、または5%以上減ってしまう。
  • 疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3〜4日以上感じる。出不精になる。
  • 歩行速度の低下
  • 握力の低下。筋力の衰えが一番わかりやすい。
  • 身体活動量の低下。寝たきりでは若い者でもすぐ筋肉が減る。

サルコペニア(sarcopenia)

進行性で全身性の骨格筋量低下、筋力の低下を特徴とする症候群。身体的フレイルの原因である。

ヒトの筋肉量は30歳代~80歳頃までに約30〜50%も失われてしまう。
骨格筋量の測定は①DXA(dual-energy X-ray absorptiometry)法と②BIA(bioelectrical impedance analysis)法が主流である。
サルコペニアの原因別分類は、まず1次性(いわゆる加齢性)と2次性に大別される。

  • 1次性:加齢以外に明らかな原因がないもの
  • 2次性:基礎疾患(心臓、肝臓、腎臓などの臓器不全、炎症性疾患、悪性腫瘍や内分泌疾患など)、低栄養(エネルギーやタンパク質の摂取不足、吸収不良、消化管疾患、食欲不振をきたす処方薬など)、生活不活発(廃用、寝たきり、座りっぱなしの事務職や作家などの生活スタイル)などによるもの。日本のライフ・スタイルは各国と比べても断トツで座位時間が長いそうである。

フレイル・サイクル

サルコペニアが若干進行すると基礎代謝が減り、消費エネルギーも減ることから、食欲が低下、結果として低栄養や体重減少に陥り、次なるサルコペニアがさらに進行するという、負の連鎖となる。
そこに社会的問題(独居、閉じこもり、貧困など)や心理的問題(認知機能障害や抑うつなど)も重なるとどんどん深刻な状態になってしまう。この負の連鎖をいかに早期に断ち切れるかが分かれ目である。

さらに詳しく知りたい方は国立長寿医療研究センターへ→ https://www.ncgg.go.jp/ri/report/press.html

大腿四頭筋

人体の中で最も強く大きい下肢の筋肉である。 大腿直筋外側広筋内側広筋中間広筋の四つをまとめていう。ここをいかに大きくするかが鍵となる。大きい筋肉ほど効率よくエネルギーを消費してくれる。

◆治療方針

★フレイルへの介入

慢性疾患の管理、栄養管理(食の安定化と口腔機能の維持向上)、身体機能の回復(リハビリ)や積極的な運動が重要となる。加えて、認知機能低下や抑うつを含む精神心理面へ対応し、社会参加を積極的に促す。
それらを実現するための地域における通いの場などの体制があることが望ましい。

また多剤併用(polypharmacy)にも注意し、各種ワクチンなどによる感染予防に留意することも有効である。フレイルの予防効果を検証したこれまでの研究から、サルコペニアへの介入と同様、タンパク質ビタミンDを十分に摂取し、適切な運動(きつ過ぎず、弱過ぎない)を行うことが重要である。

★サルコペニアへの介入

筋萎縮は筋線維内の筋タンパク質量に依存しており、筋タンパク質の合成と分解のバランスに左右される。
筋タンパク質の合成(同化)は栄養(特にロイシンをはじめとする分枝鎖アミノ酸)、運動、ホルモン(インスリン、insulin-like growth factor 1)などにより誘導されることが数多く報告されている。
ゆえに最も重要な介入方法は十分な栄養(特にタンパク質、アミノ酸)ならびに運動(レジスタンス・トレーニング)の両者をコンビネーションで取り入れることである。

栄養、特にタンパク質摂取量は日本の高齢者では70歳以上で急激に低下することが知られており、高齢者ではタンパク質同化抵抗性(筋肉細胞で筋タンパク質の合成を誘導するためには一般成人より高齢者はより多くのアミノ酸が必要となる)という現象が存在する。
「日本人の食事摂取基準(2015年度版)」によれば、高齢者は一般成人と同様の摂取量が推奨されているが、より多く摂取しようという意識が必要である。肉、魚、乳製品などを適量(多すぎてもいけない)取るようにしよう。

一方、2次性サルコペニアに対しては、リハビリテーション栄養の考え方が有用であり、高齢者や障害者の機能、活動、参加を最大限発揮できるような栄養管理を行うべきである。

筋タンパク質の合成を直接刺激するレジスタンス運動と、インスリン刺激によるタンパク同化作用を改善する有酸素運動とのコンビネーションによる複合的な運動形態が効果的である。

また栄養介入に関しては、加齢に伴うロイシンへの感受性低下を考慮し、ロイシンを中心とした必須アミノ酸の積極的な補充も重要である。運動後1時間で摂取すると2時間後に摂取するより筋タンパク質の合成が活性化される。

ロイシンは牛肉、若鶏、まぐろ、たら、あじ、納豆、高野豆腐、全卵などに多く含まれている。

廃用萎縮

寝たきりなどで体の機能を使わないでいると器管や筋肉が機能低下、萎縮する。

萎縮

加齢による生理的萎縮の他、飢餓難民に見られる栄養障害性萎縮、骨折で絶対安静の患者、宇宙飛行士が無重力にいたために見られる無為萎縮などがある。

関連情報はこちらにも→ ごえん性肺炎:食べ物ばかりでなく、自身の唾液でもなるのです!

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