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下痢:その原因、種類、予防、脱水、解決法についての考察。

2021/09/05
 
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お腹が痛いのに、トイレがない!
お腹が痛いって、つらい!

お食事中の方はご注意くださいね。

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下痢とは

ブリストルスケール
ブリストルスケール・看護ルーより

水分の多い泥状または液状の便を頻回に排出する状態をいう。
正常な便に含まれる水分量は、1日におよそ100〜200mLだが、これが200mL以上になった状態。
便の硬さはブリストルスケール(1~7)で表現する。6~7が該当。
ただし、回数が多くても水様便でなければ下痢とは定義しない。
バスやタクシーのドライバーさんたちは休むのだろうか?自分の勝手でトイレに行けない仕事であるから。

消化管中の水分

毎日口に入れる飲み物・食べ物に含まれる水分(経口摂取水分)は、約2L。それに胃液や膵液、小腸液などの消化液が約8L。合わせて約10Lが消化管内にある。経口摂取した食物は、消化液と混じって消化されながら、蠕動運動によってゆっくりと腸管内を進んでいく。人体はまさに水処理工場なのだ。

大半は再吸収されるので便や尿として出るのはそれよりずっと少なくなる。この過程で、小腸にて7〜8Lの水分が吸収され、回盲弁を通過する時の便の水分は、1.5〜2Lとなる。

スケール4が一番楽である。硬すぎれば出すのに痛いし、柔らかすぎればおちおちお出かけもできない。

✿ちなみに排便時、いきむことを努責(どせき)という。このとき力を入れすぎると痔になる可能性が高まるし、血圧も上がって危ない
背筋を伸ばさず、前屈みにすると直腸がまっすぐになっていきまなくてもすっと出やすくなる。
肘を腿につけるか足首を手でつかんでストレッチしたりする姿勢が一番いい。

大腸

大腸に消化作用はほとんどなく、主たる役割は水分の吸収糞便形成である。摂食してから便として排泄されるまでに24〜72時間ほどかかる。食物は4〜8時間ほどかけ、小腸から大腸へと運ばれる。
便は上行結腸で液状から半流動状になり、横行結腸で粥状、下行結腸で固形化される。この順で18時間あまりかけて便が固まっていく。
何を食べてもなぜあの色かはご説明済みである。

小腸や大腸で水分が吸収されることで、便は適度な硬さとなる。が、何らかの理由で水分を吸収する働きが弱まったり、腸管の中に排出される水分量が多くなったりすると、下痢となるのである。

何故ヒトは下痢するのか?

原因は、食べ過ぎ飲み過ぎ消化不良のほか、感染症、クローン病や潰瘍性大腸炎のような炎症性腸疾患、過敏性大腸症候群など実にいろいろある。

分類すると、分泌性下痢、滲出性下痢、浸透圧性下痢、腸管運動性下痢に分けられる。

  • 分泌性下痢:腸管内に分泌される水分や消化液の量が異常に増える。
    消化液の分泌を促進するホルモン(ガストリン)の過剰産生などによる。ゾリンジャー・エリクソン症候群WDHA症候群など。前者はガストリン産生腫瘍が胃液の分泌を、後者はVIP(Vasoactive Intestinal Peptide)産生腫瘍が腸液分泌を亢進させてしまうため。
  • 滲出性下痢:腸管の粘膜が傷害されると、水分の吸収能力が低下したうえ、炎症が起きる。その結果粘液の産生が亢進したり、腸管内への滲出液が増加するため下痢になる。炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、放射線性腸炎、腸結核、虚血性腸炎、ウイルス性腸炎、細菌による腸炎(赤痢、サルモネラ、ブドウ球菌)などが、これに当たる。
  • 浸透圧性下痢:腸管内に浸透圧の高い物質が存在すると、水分が腸管壁から腸管内に移行して腸管内の水分が増加、下痢になる。ソルビトール、ラクツロースなどの塩類下剤、造血薬としてのFe2+ などによる。
    また酵素欠損があるせいで食物中の栄養素が消化・吸収されない場合もある。ラクターゼ欠損による乳糖不耐性のヒトが牛乳などの乳糖を含んだ食品を摂取すると、腸管内に浸透圧の高い乳糖が分解されずに存在し、消化管の水分量が増えて下痢になる。日本人に多い。
    さらに腸管バイパス術や短腸症候群などで腸管の吸収面積が減少している場合、摂取した食べ物が十分消化吸収されないことも原因となる。
  • 腸管運動性下痢:腸の筋肉が伸び縮みを繰り返し、水分を吸収しながらゆっくりと肛門まで送り込むことを、蠕動運動という。この腸管の蠕動運動が亢進していると、水分や食物が十分に消化・吸収されないうちにさっさと腸管を通過してしまうことで下痢となる。過敏性大腸症候群やバセドウ病など。
    また逆に蠕動が障害されて便が滞った場合も、増殖した腸内細菌の刺激によって下痢が起こる。

ストレス

消化管の蠕動運動や消化液分泌は、自律神経系の支配を受ける。副交感神経はこれらを亢進させ、交感神経は抑制する。緊張状態にあると両者のバランスが崩れ、腸管運動や消化液分泌が亢進するのである。

下痢の観察のポイントは?

下痢には、一時的な腸の機能異常が原因のもの(心配不要)と、腸管や内分泌臓器の病気が原因のもの(治療が必要)とがある。

下痢の見分け方のポイントは?

便の性状、回数、頻度について把握することが重要。乳幼児や高齢者がかかりやすいロタウイルスノロウイルスでは白色の水様便が出る。

血液、粘液、膿などが混じっていないか、便の色は何色か(灰色、赤色、黒色、緑色)など、いつもと違っていないかをチェックする。

食事についても把握し、食中毒など感染性のものか判断します。また、胃や腸の切除の有無などの既往歴や服薬の状況、ストレスの有無などについてもまとめて答えられるようにしておく。

下痢以外に、発熱、腹痛、嘔吐などの症状がある場合は、何らかの病気を疑い、できるだけ早く原因を明らかにして適切な対応を取る必要があるが、これらの症状がなければ、自宅で様子を見る。

下痢を緩和するためには?

消化管の感染症の場合、下痢は微生物を身体の外に排出するための防御反応なので、無理に下痢止めで抑えることはかえって回復を遅らせてしまうので厳禁!
心身の安静を図り、食事を控えて消化管を休ませ、腹部を冷やさないようにすることが大切です。

下痢が続くと脱水を起こす危険性があるため、水と電解質の補給は欠かせない
とりわけ乳幼児や高齢者には注意が必要となる。口から水分を摂取できない場合は点滴で補液となる。

また頻回の下痢は、陰部の皮膚に対する刺激となって、皮膚に炎症を引き起こす。
温湯で優しく洗うなど、陰部の清潔を保持する必要があるが、こすりすぎないようにしよう。
ウォシュレットも果たしてお尻の皮膚にいいのか悪いのか、今医師の間でも意見が割れている
結論が出たらお知らせしよう!

食事については消化がよく、消化管への負担の少ないものを摂取する。

胃腸炎や下痢の原因となるウイルス

胃腸炎を起こすウイルスの代表は、ロタウイルスノロウイルスである。
次いでアデノウイルスアストロウイルスが続く。これらのウイルスは、いずれもエンベローブがない(ここがコロナウイルスと決定的に違う!)ため、アルコール消毒が無効で、環境中で長く生存するやっかいな共通点を持つ。

介護老人保健施設などでの集団発生が頻繁に話題になるのが、ノロウイルスである。
ノロウイルスによる胃腸炎では、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、全身倦怠感などが見られるが、発熱を伴うことは稀。
鮮度の落ちた魚介類、特に生ガキが原因になることが多い。ヒト→ヒト感染は、嘔吐物や下痢便などの排泄物から主に手指などを介して起こる。やはり手指衛生(しゅしえいせい)は基本の”き”である。

ウイルスによる胃腸炎は、冬に流行することが多く、症状は1日~2日で軽快する。
しかし乳幼児や高齢者では下痢や嘔吐によって脱水を起こして重症化することがあるため、看護する家族らは注意する必要がある。

関連情報はこちらにも→ 中毒:その原因物質を特定、除去、治療する手順についての考察。

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