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真菌:お馴染みのカンジダ、マラセチア、クリプトコッカスなどについて。

2021/09/05
 
ハイビスカス オレンジ
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日和見感染

Cryptococcus
クリプトコッカス

感染抵抗力が低下した宿主における日和見病原体opportunistic pathogen(いわゆる弱毒菌、平素無害菌)による感染症をいう。
感染抵抗力低下の原因は、白血病、悪性リンパ腫、代謝障害等の基礎疾患、加えて副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤等による医療行為、広義の医原的因子などがある。
更に広域抗生物質の連用は強毒菌を淘汰し、弱毒耐性菌の跋扈を許すことになる。

日和見病原体は緑膿菌、霊菌、カンジダ、アスペルギルス、ニューモシスチス等多種に及ぶ。

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カンジダ

カンジダ菌は真菌(カビ、キノコ類)の仲間。真菌性腟炎の起炎菌のうち最も重要なのはカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)である。病変は腟入口部に多く、外陰炎を伴うことが多いためしばしば腟外陰炎となる。
帯下、掻痒感、疼痛、灼熱感等の自覚症状があり、外陰部、腟粘膜に白色~チーズ状の剥離困難な帯下の付着をみる。

診断の確定は直接鏡検または培養法によりカンジダの検出が必要。直接鏡検で球形、卵円形の分芽胞子と仮性菌子を認めればよいが見落とされることも多いので、水野・高田培地、CA‐TG培地、サブロー培地等による培養法を行うのが望ましい。妊娠中はカンジダ症の発生率が高く新生児への垂直感染が成立し、新生児鵞口瘡皮膚カンジダ症等をみることがある。性感染症(STD)としてもみられる。

院内感染の原因微生物のひとつ。ヒトの消化管に常在しカテーテル留置やガン、白血病、免疫抑制剤の使用者などに侵襲性感染を引き起こす。カンジダ血症になると致死率は2~6割にもなる。治療薬が少ない上、C.aurisなどの多剤耐性となると治療成績が悪化する懸念がある。

腸カンジダ

砂糖の過剰摂取が招く。腸管内のカンジダ菌の異常増殖で起こる。腸内の常在菌だが小腸で増殖すると病気になる。砂糖が大好き。

口腔カンジダ

真菌感染症。喉の痛み、口蓋、舌、扁桃腺に小さな白い斑点ができる。喘息やCOPDなら口内だけ、HIVやステロイド錠剤なら全身に症状が出る。


脂漏性皮膚炎

皮脂分泌の多い所に起きる湿疹性皮膚炎。男性に多い。ふけ症もこの一種。放置していると悪化、再発を繰り返す。成人では皮膚常在菌のマラセチア(真菌)による。強くこすると炎症を誘発する。ごしごしこすらないこと!

マラセチア

皮脂腺から出たトランス脂肪酸脂溶性化学物質がマラセチアの餌となり皮膚炎を悪化させる。ケトコナゾールはステロイドと同等の効果があり、副作用も少なく、中止しても再発までの期間が長い。


アスペルギルス症

アスペルギルス属の特定菌種に起因する感染症。呼吸器特に肺のアスペルギルス症はわが国ではカンジダ症と並び発生率の高い日和見感染型の深在性真菌症として知られる。

通常空中に浮遊する分生子の吸入によって経気道的に感染が起こる。いくつかの病型があるが、侵襲性〔肺〕アスペルギルス症が最も急性でしかも重篤化しやすい。その他肺アスペルギローマ、気管支断端アスペルギルス症、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症等が主要な病型である。

いずれの場合も主たる原因菌種はAspergillus fumigatus(アスペルギルス・フミガタス)であり、時にA.nigerやA.flavusに起因する例が見られる。

更にアスペルギルスによる角膜、副鼻腔、外耳道の感染症があり、稀に皮膚(爪を含む)、肝、脳等に原発性または二次性の病変を作る。外耳道アスペルギルス症においては、しばしばA.terreusが起因菌となる。
侵襲性〔肺〕アスペルギルス症その他の深在性アスペルギルス症のスクリーニングや臨床診断には、しばしば画像診断が役立つが、病原的診断は喀痰、気管支洗浄液、生検材料等の直接鏡検、病理組織検査及び培養検査によって行う必要がある。

特異抗原または抗体を検出する血清診断も有用である。アスペルギルス症に最も確実に奏効する抗真菌薬はamphotericin B (アムホテリシンB:抗生物質のひとつ) である。

詳しくは大日本住友製薬へ→ https://www.ds-pharma.co.jp/

アスペルギルス・フミガタス

観葉植物、生花、ドライフラワー、花瓶の水、エアコンの吹き出し口、浮遊塵などの中によくいる。肺に炎症を起こすカビ

ムーコル症

接合菌門のムーコル目Mucoralesに含まれる4属(Absidia、Mucor、Rhizomucor、Rhizopus)に属する菌種に起因する深在性真菌症。
感染は好中球減少症、免疫不全、代謝異常、慢性消耗性疾患等に罹った易感染性宿主に起こる。
特に糖尿病やアシドーシスを伴う患者の発症リスクが高い。近年鉄キレート剤を使用する人工透析患者に発生する例が増えている

胞子嚢胞子の吸入により経気道的に感染する場合が最も多いが、皮膚・粘膜の損傷部位や食物と共に腸管から感染する例もある。
いったん感染が成立すると副鼻腔、肺、腸管等に急性壊死性病変を造る極めて重篤な感染。

大多数の症例は短期間に致死的転帰を辿る。ムーコル目の真菌は血管壁やリンパ管壁を好んで侵すため、血管炎、血栓形成等による梗塞が起こって末梢組織を壊死に陥らせ、また血行性播種を促す結果となる。
診断・治療とも困難な疾患で、有効な治療薬はamphotericin B(静注)のみ。

発生頻度は低いものの易感染性宿主では注意すべき深在性真菌症。致死率5割以上
眼球が飛び出る、鼻から膿が出る、顔の骨、口蓋、鼻中隔が破壊されることもある。壊死した組織は手術で迅速に取り除く必要がある。顔面の損傷がひどいと見た目が変わることがある。


コクシジオイデス症

感染力、病原性がペスト菌並に強い。健常者でも感染する。カビが含まれた埃を吸い込むことで感染する。掘削、地震、暴風の際にはリスクがある。アメリカの乾燥地帯に多い。

ヒストプラズマ症

ミシシッピ川、アマゾン川、メコン川流域で流行している真菌感染症。アメリカでは50万人/年が感染している。
鳥類やコウモリのフンが混ざった土に病原菌が含まれている。肺から吸い込むことで感染する。AIDS患者が感染すると死亡する確率が高くなるため注意が必要。


クリプトコッカス

感染源としてはハト等の糞が有名だが、土壌中など、自然界に広く分布している。これらの菌を吸入することにより、肺に病巣を作る。感染部位に形成された肉芽腫は白く見える。肉芽腫をつくることで自然治癒する。
吸入により感染が成立し、肺を侵す。多くの患者では、無症状で自然に消退する原発性肺病変がみられる。

イヌネコも感染する。
免疫能正常の患者なら孤立性の肺病変はたとえ抗真菌療法を行わずとも、通常は播種を起こすことなく自然に治癒する。
吸入されたCryptococcus属真菌は、しばしば脳や髄膜に播種し、典型的には顕微鏡的な多病巣性脳内病変として出現する。


髄膜の肉芽腫及び大型の局所脳病変が見られる。肺病変が危険であることは稀だが、髄膜炎は生命を脅かすため、積極的な治療を必要となる。
播種の病巣は皮膚、長管骨の骨端、関節、肝臓、脾臓、腎臓、前立腺、その他の組織でも生じる。
皮膚病変を除いてこれらの病変は通常、症状をほとんどまたは全く引き起こさない。
稀に腎乳頭壊死を伴う腎盂腎炎が起こる。


病変組織は、クリプトコッカスの莢膜多糖体の集積によりゼラチン様を呈する嚢胞性の酵母塊を含む。急性炎症性変化は最小限か、または全く認められない。

髄膜炎には,アムホテリシンB単剤またはアムホテリシンBとフルシトシンの併用に続いてフルコナゾールが用いられる。髄膜炎以外の感染症には、フルコナゾールが通常は効果的である。

関連情報はこちらにも→ 寄生虫:マラリアからマダニまで、ヒトとは長~いおつき合い。

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