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細菌:結核菌との戦いは未だ終わらず、O-157とかも出て来た!

2021/09/05
 
芍薬・ピンク
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E. coli
大腸菌は桿菌である。さお状だから。

細菌は種類が多いので、以下はほんの一部です。
真菌、ウイルス、寄生虫についても近日ご紹介いたします。
ご興味ある方は、またどうぞ。

大腸菌(E. coli)

グラム陰性杆菌。グラム染色で赤や紫色に染まるのをグラム陰性菌、さお状の形状をした細菌を桿菌と呼ぶ。大腸にいる常在菌だが、他の臓器や血中に入ると尿路感染症 (女性に多い) や下痢を起こす。新生児では菌血症、髄膜炎を来すこともある。

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MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)

メチシリン等のペニシリナーゼに安定なペニシリン剤、セフェム剤などのβ‐ラクタム剤のみならず、アミノ配糖体剤、マクロライド剤等多くの薬剤に対し多剤耐性を示す黄色ブドウ球菌のこと。
黄色ブドウ球菌は細胞壁を合成する4種類のムレイン架橋酵素、別名ペニシリン結合タンパクpenicillin binding protein(PBP)を有しているが、MRSAはこの4種類のPBPの他、PBP‐2′と呼ばれる78 kDaの特殊なペニシリン結合タンパクを産生する。


β‐ラクタム剤は、このPBP‐2′に親和性が低く、このためMRSAは薬剤が投与されても殺菌されずに増殖していく。
このPBP‐2′はmecAと呼ばれる遺伝子によりその産生が制御されており、β‐ラクタム剤の投与によりこれらの薬剤に耐性のmecA遺伝子を有するMRSAが残存選択される。MRSAの病原性は一般の黄色ブドウ球菌とほぼ同等と考えられる。
その出現には抗菌薬の開発、進歩が大きく関与しており、イギリスで1961年に最初の報告がなされた。
その後欧米では1960年代後半から、わが国では第2、第3セフェム剤が使用され始めた1980年代から増加してきている。
しかしMRSAの分離頻度は世界的に見て非常に高く、MRSAは多剤耐性であることに加え、元来黄色ブドウ球菌であるためヒトへの定着性が強く、コアグラーゼ、エンテロトキシン、ロイコシジン、TSST‐1(トキシックショックシンドロームトキシン)、エクソフォリアチン(表皮剥脱毒)、溶血毒などの種々の毒素や菌体外酵素(細胞外酵素exoenzyme)を産生し、外科手術後の患者や免疫不全患者、長期抗菌薬投与患者等に院内感染症を惹起させる。このため特に院内感染対策が重要となっている。

結核菌

グラム陰性桿菌。ミコール酸という脂質に富む細胞壁を持つため乾燥や消毒に強く、胃液の中でも生き残る。感染力が強く空気感染する。今でも2,000人/年が死亡しているため過去の病気ではない。

結核と診断されれば感染症法(旧結核予防法)により低圧室に隔離入院となる。耐性菌が出てきているため、4種類の抗菌薬を半年服用する。
糖尿病患者は9カ月~1年に及ぶこともある。痰の検査をして3回続けて結核菌が検出されず、他人にうつさないと判断されれば退院となる。

結核

ギリシャ時代から知られる病気。社会問題化したのは産業革命が発端。都会に集められた労働者が狭い工場で劣悪な環境におかれたため大量に患者が発生、汽車や汽船などの交通手段の発達で更に各地に拡大させてしまった。
徐々に衰弱吐血して当時は死に至る不治の病で、次第に青白くなっていく様子から「白いペスト」と恐れられた。
当時の死因の第1位、1/7人が罹患し罹れば1/3が死亡する病だった。原因不明で遺伝疾患とも空中の毒素とも言われていた。

ブロンテ姉妹、D.H.ロレンスはニースで、チェーホフは44歳で、ポーとカフカは40歳で、ラファエル、モディリアーニ、ショパン、モーツァルトも結核で死んだ。

結核菌による感染性疾患。結核の罹患率及び死亡率は1950年以降激減した。年齢別には、かつて20歳前後にピークのあった死亡率は、最近では40歳以後で年齢とともに高率となり、結核は中高年者の疾患となりつつある。

結核菌は飛沫感染や塵埃感染により生体内に侵入する経気道感染が大部分である。少数ながら消化管感染もあるが、極めて稀に経皮感染がある。
初感染巣は滲出乾酪化し、結核菌は所属リンパ節にも病変を形成する。これを初期変化群といい、ここまでを初感染結核(一次結核)という。


しかし殆どはこのまま治癒し石灰化が起こる。感染が成立するとツベルクリン反応陽性となる。
初感染巣の菌の毒力・量や生体の抵抗力低下により病巣が進展して初感染結核を形成する。
通常は初感染後一定の期間を経て発病し、二次結核症となる。結核菌は病巣内に既に存在した菌による内因性感染が大部分である。


病変の進展は気管や腸管などの管内性転移が見られる。初感染に引き続きリンパ行性に広がった結核菌が静脈角から血中に入る早期蔓延に対し、生体の免疫能の低下やステロイドの長期投与等によって、晩期の血行性蔓延することもある。
感染源としては病巣の崩解による空洞内の結核菌が最も重要である。肺外結核としては髄膜炎、腹膜炎、腎結核、副腎結核、骨・関節結核、腸結核、皮膚結核、喉頭結核、リンパ節結核等があり、血行性リンパ行性管内性転移により全身に広がる。

現在結核による死亡者の1/4はAIDSとの併発である。

感染が進行すると脊椎の骨組織が破壊され骨が変形する。古代エジプトでも結核が蔓延していたことがミイラからわかる。
じゃがいもは食べるとコレラになると信じられ、人々は食べようとしなかったが、7年戦争(1756~1763年)が長引き、プロイセン国内が食糧不足となったのを機にヨーロッパに普及した。このじゃがいもで栄養が改善され結核が減少した。何が幸いするかわからない。

開放性結核

咳込む度に喀痰とともに菌が排出されて、更に感染を広げていく。

O-157

下痢原性のある大腸菌群の一つで血便を主とする出血性大腸炎を引き起こすことから名づけられた菌名。
血清型ではO157:H 7のものが多いが、O-26、 O -111、 O-145なども知られている。
1982年アメリカでのハンバーガー食中毒事例を契機に発見された。わが国では1996年7月に大阪堺市を中心に約6,000人に及ぶO-157の感染が発生し、世界でも例のない規模で流行した。この事例を契機に本菌の感染症は指定伝染病に指定された(1996年8月)。

病原因子としてリボソームRNAからアデニンを切り出すRNAN‐グリコシダーゼ活性を有するベロ毒素(VTあるいはSTと略称される)を産生するため、結果的にタンパク合成阻害が起こり、腸管上皮細胞が死滅し血便が生じると考えられている。
ベロ毒素産生性大腸菌(VTEC)またはSTEC))と呼ばれることもある。

VTにはVT 1とVT 2の互いに類似(約55%の相同性)した2種類の亜型とその変異体と考えられる毒素が知られている。なおVT 1は志賀毒素(赤痢菌属)と同一である。VTは1個のサブユニットと5個のBサブユニットからなり、後者はレセプター(グロポトリオースセラミド)に結合し、Aは毒性(RNAN‐グリコシダーゼ活性)を有する。致死性の合併症として溶血性尿毒症症候群(HUS)や血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)が知られ、VTの関与が考えられている。なお本菌が腸管内に留まるための定着因子(AE付着)も病原因子と考えられている。

O-157の続き

感染力が非常に強い。食中毒菌は細菌数が100万個以上でないと食中毒にならないが、100個程度で感染する。熱には弱く75℃、1分の加熱で死ぬが、酸性には強く胃酸にも負けず生き残り大腸で増える。低温にも強く冷蔵庫でも生き延びる。ウシのフィードロットは最高の環境。


1996年大阪の発生はウシの乳房炎予防のため餌に抗生物質が添加されていたことが原因。
WHOは1997年抗生物質の飼料添加の禁止を勧告、2000年には家畜用の抗生物質を使用禁止とするよう勧告を出した。
EUはこれを受け禁止としたが、日本、アメリカ、中国などは依然として続けている
感染による下痢を下痢止めで止めてしまうと毒素が排出されないため症状が重くなり、死亡率が高まる。

O-121、O-26

アメリカの24州で発生した56件の志賀毒素産生大腸菌(STEC)感染症の調査でO121、O26のアウトブレイクの原因は市販の小麦粉だったと判明した。生の小麦粉がSTEC感染源になり得ることを示し、水分含有量が少ない製品ではあるが、食品媒介性の感染症を引き起こす可能性があることに注意するべきだと結論している。

クロストリジウム・ディフィシル腸炎(CDI)

偽膜性大腸炎、炎症性下痢症の原因となる。C.dが産生する毒素は腹痛を伴う膨満感や下痢を起こし重篤となることもある。
グラム陽性桿菌 (紫色に染まる) で芽胞を形成するためアルコール消毒は無効。糞口感染。抗菌薬中止、体温計などの共用中止、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒の徹底、流水と石鹸による手洗いが推奨される。
おむつをビニール袋に入れるとき中の空気を押し出さない、器具はグルタラールなど高水準消毒薬により消毒する。医療者の手指や器具を通して容易に伝播する。クリストリディオイデス・ディフィシルに名前が変わった(せっかく覚えたのに、覚えにくい名前になった!)。
https://institute.yakult.co.jp/dictionary/word_6652.php

レジオネラ症

温泉施設、老人福祉施設などでよく発生する。噴水、循環式浴槽、給湯設備、加湿器、空調システムで増殖する。ヒトが菌を含む気体を吸い込むことで感染する。院内感染以外の市中肺炎の5%を占める。長時間溜まった水で増殖しやすい。
20~45℃で増殖しやすいためそれ以外の低温や高温を維持するか、とにかく清掃することで防げる。
悪寒を伴う急激な発熱が見られる。レジオネラ肺炎は重症化する。進行が早く1週間で死亡することもある。

関連情報はこちらにも→ 真菌:お馴染みのカンジダ、マラセチア、クリプトコッカスなどについて。

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