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人獣共通感染症:野生動物からも家畜からもペットからもうつります。

2021/10/07
 
deer
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amphixenosis
マダニ、フィラリアだけではない!

人獣共通感染症

原因動物は猫が最も多い。以下イヌ、インコ、オウム、亀と続く。馬の調教師が胸膜炎、酪農従事者が牛の白癬になる例もある。

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アフリカや中南米からの新興感染症の75%は動物起源で、森林破壊により本来の生息地を追われた動物が人里に降りてきて病原体を拡散させたのが流行の原因。

急激な森林伐採や大規模開発、農地の拡大、焼き畑などでヒトと動物の距離が縮まってしまった。国立公園内に難民が逃げ込み違法な農業をしている例もある。


野生動物は数が減っているのに範囲が狭まっているため、生息密度が上がり病気が蔓延しやすくなっている。責任はヒトにある。

アニサキス

鯖、にしん、鯵、イカ等を介してヒトの胃や腸壁に取り付いて腹痛を起こす寄生虫。2㎝位。魚を生食する国に多い。ファイバー・スコープで見つける。
アニサキスAnisakisと呼ばれる一群の線虫nematodeはイルカなどの海生(棲)哺乳動物を終宿主とし、成虫はそれらの胃内に寄生している。


幼虫はサバやイカなど多種の海産魚類の体内に寄生しており、ヒトがこれらを生食するとその幼虫が胃壁や腸壁に穿入、即時型過敏反応(I型アレルギー反応)を起こし腹痛を発する。アニサキス属近縁の属の幼虫によっても起こり、シュードテラノバ属の幼虫によって発症するものを別にシュードテラノバ症と区別する人もいるが、一括してアニサキス症と称しているのが現状である。

胃アニサキス症gastric anisakiasisと腸アニサキス症intestinal anisakiasisとに分類されている。前者は心窩部、後者は下腹部の激痛で時に急性腹〔部〕症として開腹手術が行われている。しかし、最近は問診によって本症が疑われればただちに内視鏡検査を行い、幼虫を摘出して診断と治療が一挙に終了するようになった。


ただし腸アニサキス症の場合はなお診断と治療に困難を伴う。幼虫は高温には弱く、60℃では数秒で死亡する。
2℃では50日間生きているが、-20℃では数時間で死亡する。オランダではニシンは-20℃、24時間以上の冷凍を義務づけており、患者は激減した。

関連情報はこちらにも→ イヌ:新米飼い主さん、知らないと大切な家族に危険が・・・!

日本の猫

33種類の寄生虫が75%の猫に感染している。ヒトにも感染する可能性がある。排便に混ざって卵や幼虫が公園の砂場などからヒトの口に入る。
特にネコ回虫は要注意。日本の猫の20%に感染している。咳、発熱、頭痛などを起こす。風邪だと思って放置しておくと目がぶどう膜炎になったり、硝子体が混濁したりする。
指しゃぶりや犬・猫と密接な接触をする小児に多い。可愛くても野良には触らない方が無難である。

日本の犬

日本の子犬の6割、親犬の2割にイヌ回虫が感染している。犬小屋の周りは清潔にし、便を放置しないことが大切。
狂犬病が出ていないことだけが救い。

海外へ行ったらむやみにイヌに触らない方がよい。日本ではほとんどいないが、狂犬病が多い。
発病すると死亡率が高いが、予防ワクチンはあるので行くなら接種しておこう。

リングワーム

皮膚糸状菌による円形の脱毛。抗真菌薬で治療する。日本ではトリコフィトン・ルブラムが多い。犬や猫からうつる人獣共通感染症。
ペットだからと言ってキスしたり、無闇に野良に近づくなどは避ける。
ヒトと動物とは一定の距離を保って付き合うのが望ましい。種が違うのだから。

カプノサイトファーガ・カニモルサル、パスツレラ・マルトシダ

犬や猫の口の中に普通にいる細菌。口移し等でヒトにうつる敗血性ショック髄膜炎を起こすことがある。

フィラリア

親虫は4~8㎝。乳糜尿(米の研ぎ汁のような白濁尿)が出る、象皮病陰嚢水腫を起こす。寄生虫の検査は夜行わないとわからない。
蚊に刺されないのが一番の予防。

特発性フィラリア症

フィラリア虫が腎臓に巣を作って尿が米の研ぎ汁の様に混濁する。これを乳糜尿(にゅうびにょう)と言う。

オンコセルカ症

河川盲目症。糸状虫による。皮膚真皮、眼内に分布し皮膚炎、腫瘤、眼病変、鼠径部下垂などを引き起こす。視力低下、失明に至ることも多い。イベルメクチンで治療する。疥癬を引き起こすヒゼンダニの虫体には効くが虫卵には効かないため1週間後再投与する。

もっと詳しく知りたい方は北里大学→ https://kitasato-infection-control.info/

広東住血線虫症

ヒトに感染するとまず脳に行く。頭痛、発熱、吐き気、麻痺、髄膜脳炎を起こす。手足の麻痺が残ることがある。
なめくじ、かたつむり、蛙、アフリカマイマイを食べると感染する。
国により怪しげな民間療法を信じて、という場合と、無農薬野菜をよく洗わずに切り刻んで一緒に取り込んでしまう場合とがある。

鉤虫

十二指腸虫と呼ばれていた。本来の寄生場所は小腸の上部。ヒトが触れると皮膚を突き破って侵入、または口から侵入し、感染する。
小腸壁に噛みついて血を吸う。1㎝ほどになる。多数寄生されたヒトは貧血となる。

トンネル作業員が貧血で死亡した例があり、何と1,500匹も寄生されていた。
毎日300mlも吸われていた計算になる。指の爪が反り返る、異食症などの症状が出る。ヒトの糞便を肥料に使ったりすると感染しやすい。

日本住血吸虫症

水田稲作とともに弥生時代に持ち込まれ農民の間で流行した。腸壁に産卵するため腹痛、下痢を起こす。
卵は血流に乗って運ばれ肝臓や脳に炎症が起これば死亡することもある。集落で上下水道を分離するのは技術的に難しく、寄生虫、コレラ、赤痢、チフスなどの消化器感染症がしばしば蔓延した。
上下水道の分離を解決したのは古代ローマだった。昔も今も灌漑治水は最も大事な政治の仕事である。

フラビウイルス科

黄熱病、西ナイル熱、日本脳炎、リフト・バレー熱、ダニ媒介性脳炎ウイルスなど感染力が高いウイルス。
蚊やマダニなどの節足動物が媒介するためアルボウイルスとも呼ばれる。ヒトが罹るのは100種類を超える。

クリプトスポリジウム症

寄生虫病。糞口感染で伝播する。健常者なら下痢で済むが、免疫不全患者ではしばしば致死的となる。環境抵抗性のシストで伝播し、摂取すると感染する。日本では5類感染症に指定されているため届出が義務づけられている。

パスツレラ

真正細菌のひとつ。哺乳類、鳥類の常在菌だが人獣共通感染症の一種。ニワトリコレラのワクチンを開発したパスツールに因んで名付けられた。
可愛いフェレットからもうつる。

ヘンドラウイルス感染症

パラミクソウイルス科のヘンドラウイルスによるヒト、の人獣共通感染症。日本では馬モルビリウイルス肺炎で届出伝染病に指定されている。
ヘンドラウイルス感染症とはウイルスによるヒト、ウマの新興感染症。日本では家畜伝染病予防法における届出伝染病に馬モルビリウイルス肺炎の名称で指定されている。人獣共通感染症の一つ。

ハンタウイルス

自然宿主ネズミには病原性を示さないが、ヒトには腎症候性出血熱やハンタウイルス肺症候群など重篤な疾病を引き起こす。干魃の後の大雨でネズミが増え、同じ水飲み場で拡散、保因者のネズミだけが生き残りヒトと接触することでヒトにも感染が広がる。
重度の場合発症後2日で死亡した例もある。感染者の4割が死亡する。アメリカ、カナダ、南米などで多く見られる。齧歯類との接触、糞尿が混ざった埃を吸い込むなどを避ける。

猫パルボウイルス 

猫汎白血球減少症、猫ウイルス性腸炎などとも呼ばれる。衛生管理の不十分な猫カフェなどで蔓延することがある。感染すると、ひどい嘔吐や下痢症状が急激に出る。症状が重症化して数日間で死に至ることもままある。
猫の嘔吐物や下痢便の他、おもちゃや毛布からも感染する。ウイルスの感染力は非常に強く、自然界では1ヵ月くらい感染力を維持できる。
石鹸、アルコールでは殺菌できない。室内飼いでも油断せず、3種混合ワクチンを打っておく。

ブルセラ症

殺菌されていないチーズやアイスクリームには感染リスクがある。保菌動物との接触でもうつる。
地中海地方、東ヨーロッパなどは感染リスクが高い。

エキノコックス症

主に北海道で見られる。キツネの腸に寄生し排卵、卵はフンとともに排泄される。そのフンに汚染された植物を食べた野ねずみの体内で卵が孵りその幼虫がキツネに寄生というサイクルで生き延びる。
潜伏期間が数年~数10年もある。単包性多包性がある。治療は病巣を外科的に切除するのが一番。
愛知県の野良犬からも卵が見つかったため、もはや北海道限定の病気とは言えない。

レプトスピラ症

ネズミ、イヌ、牛、豚などの感染動物の糞尿で汚染された土壌や水から感染する。皮膚や口から入る。川などの水遊びには注意
頭痛、発熱、吐き気などが現れる。重症だと黄疸が見られる。渡航者から感染する可能性もある。

鼠咬症(そうこうしょう)

感染したネズミに噛まれると噛み跡が腫れたり気管支炎になったりする。ひどいと死亡することもある。ネズミの寄生虫からツツガムシ病、イエダニに噛まれるなどもある。またネズミの排泄物で汚染された水や土にはレプストスピラ菌が繁殖している。


これに感染すると高熱、黄疸、筋肉痛となる。サルモネラ菌が含まれていれば食べ物や手について体内に入り、嘔吐、下痢、高熱などの症状が出て、時に死亡する。
また何と言ってもネズミといえばペストの害が大きい。

サルモネラ菌

畜産や養殖の現場で抗生物質が多用されることで多剤耐性菌を作り出している。鶏、豚、魚は生産効率を上げるため密飼いされるため病気が広まりやすい。初めから飼料に抗生物質や抗ウイルス剤が混ぜられる。
更に成長を早めるため成長促進剤も投与される。養殖魚とはそういうものである。
中国のウナギ養殖でどぼどぼマラカイトグリーンを投入していた(テレビのニュース映像)のにはびっくりした。

コクシジオイデス症

感染力、病原性がペスト菌並みに強い。健常者でも感染する。カビが含まれた埃を吸い込むことで感染する。
掘削、地震、暴風の際にはリスクがある。アメリカの乾燥地帯に多い。

ヒストプラズマ症

ミシシッピ川、アマゾン川、メコン川流域で流行している真菌感染症。アメリカでは50万人/年が感染している。鳥類やコウモリのフンが混ざった土に病原菌が含まれている。肺から吸い込むことで感染する。AIDS患者が感染すると死亡する確率が高くなるため注意が必要。

Bウイルス感染症

ニホンザル、アカゲザルなどに咬まれたり引っ掻かれたりすると感染する。治療しないと7~8割は脳脊髄炎を起こし死亡する。
治療法もワクチンもない

芽殖孤虫症

感染経路不明の寄生虫。解剖すると幼虫が大量に見つかるが成虫はどこにも見当たらない。日本、台湾、アメリカで僅かに報告されている。分裂、増殖し、骨以外のあらゆる組織に侵食していく。
体中に赤みを帯びたできものができ、全身が腫れ、象の皮膚のように厚くなる。
できものから白い虫が大量に出てくる(見たら気絶するかも・・・)。手術で切開しても取りきれない。

ジアルジア症

ビーバー熱。ビーバーが生息する川の水で発症する。川や湖での水遊びでうつる。ランブル鞭毛虫に寄生された動物のフンに汚染された食べ物、飲み水からうつる。アメリカでは5歳以下の患者が多い。水遊びが多い夏に多発、120万人/年発症している。日本には天然ビーバーはいないが、アメリカに行ったら要注意。
最詳しく知りたい方はこちらへ→ https://www.niid.go.jp/niid/ja/route/vertebrata.html

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